家電量販店でlanケーブルの販売コーナーに行くと、いろいろな種類のケーブルがあります。
同じ長さ・通信速度であっても単線とヨリ線の2種類のlanケーブルが存在します。lanケーブルは8本の細い導線からできています。各導線の芯線は1本の太い銅線か、複数の細い銅線を撚り合わせてできています。1本の太い銅線で出来ているケーブルを単線と呼び、ノイズの影響や銅線自体の電気抵抗の影響を受けにくいのですが硬くて曲げにくいという特徴があります。
これに対して細い銅線を撚り合わせたものをヨリ線と呼び、単線と比べてノイズの影響を受けやすいのですが、ケーブルがしなやかで曲げやすいという利点があります。ケーブルの長さが短ければノイズの影響を受けにくいのでヨリ線タイプでも問題はありません。ただしある程度の長さを超えると導線自体がアンテナと同じように空間の電磁波(ノイズ)を吸収してしまうので、通信速度に悪影響が出ることがあります。
そのため、距離が長い(おおむね20m以上)場合にはヨリ線よりも単線を使用した良いでしょう。壁やドアの隙間などの複雑な形状の場所にlanケーブルを設置する場合には、取り回しがしやすいヨリ線タイプを選択することができます。数十mを超える長距離にわたりlanケーブルを配線する場合には、ノイズの影響を受けにくい単線タイプで遮蔽シールドが施されたSTPタイプの製品を使用することで通信速度の低下を防ぐことができます。